「ビッグデータEXPO九州2013」で感じたこと-1
※以前別の場所で書いた文章を備忘的に書き記しておきます。
【投稿年月日】2013-06-26 【ジャンル】独り言
6月18~19日、「Cloud Days 九州 2013 / ビッグデータ EXPO 九州 2013」へ行ってきました。お目当てはビッグデータに関するセミナー受講でしたが、展示ブースも大企業や外資系企業が多く、思ったより盛況でした。
Cloud Days 九州 2013 / ビッグデータ EXPO 九州 2013
expo.nikkeibp.co.jp/cloud/kyushu/2013/
通信コストが安くなり、ブロードバンドが普及するにつれ、インターネット上を流れるデータが飛躍的に増大しています。ところが、この膨大なデータについては、「情報」というよりも、情報にならない「ゴミデータ」がそのほとんどを占めます。
ゴミデータを情報として扱う手法の一つとして最近脚光を浴びているのが、ビッグデータに関する分析。と言うことなので、ビジネスの現場の動向を体感しに博多まで行ってきました。
以下、セミナーの内容を備忘的にまとめてみます。
1.文字と数字だけでは分からない! ビッグデータを簡単に「見える化」するTableau Software
※6/18(火)14:00~14:40- データは情報になっているのか?
- 情報の70%は目から入る。→たくさんあるデータの中から目印(色やグラフ等)をつけてピックアップすればよい。
- タブローソフトは、データの処理速度が速く、BI(Business Intelligence)を簡単かつ安価に実現するツール。
- セミナー内でタブローソフトの実演デモ。
- 標準料金で、エクセルだけでなく、Google AnalyticsやSQL等に直に接続してBI分析できる。(連動も可能)
- 基本操作はドラッグ&ドロップやダブルクリック。
- 各データ項目を文字データと数字データに自動的に振り分けることで分析しやすくしている。文字データと数字データの分類を簡単に入れ替え可能。
- 様々なグラフが用意されており、ワンクリックで変更可能。
- グラフは高さや大きさ、色などで直感的に理解できる。
- 重要度の低い項目を「その他」という項目に簡単にまとめることができるほか、フィルタを使うことで余計なデータを除外することが可能。
- グラフはシート単位で作成。シートはダッシュボードで結合可能。
タブローソフトウェアの実演デモに感銘を受けました。
弊社はEDIUNETという株式投資ツールを運営していますが、決算書という文字と数字だけの無味簡素な情報を、いかに分かりやすく伝えるか、ということを常に考えていますが未だ不十分だと認識しています。それゆえ、タブローソフトウェアのグラフの見せ方は素晴らしいと思いました。
ビッグデータの一つの可能性を感じた瞬間です。
タブローソフトウェア
www.tableausoftware.com/ja-jp
2.上司が『我が社もビッグデータ』と言い始めた時の4つの心構え
※6/18(火)16:00~16:50- 0.ビッグデータの定義
- 高解像:細かい
- 高頻度生成:リアルタイム
- 多様なデータ:多種多様
- 高解像:細かい
- 1.そもそもなんのために使うのか?
- 【例】カジノ:客の行動をトラッキングした膨大なデータの分析により、30分で5万円すった客は、怒ってしまい、カジノを離れる傾向が高いという仮説が導かれた。そこでリアルタイムで監視し、そのような客が現れたら、数名のウエイトレスが隣席に座って無料食事券を提供するなどの引き留め工作を行なうことにした。その結果、客一人当たりのカジノ滞留時間が増え、カジノの収益が向上した。
- 【例】自動車保険:PHYD(Pay How You Drive)という運転の仕方に応じて保険料を算定する自動車保険が欧米で登場している。車載センサーから取得した膨大なデータ(車の整備状況や故障状況など)を解析することにより、安全運転のドライバーの自動車保険を安くするというものである。
- 【例】ソーシャルゲーム:莫大な量のユーザーのログデータを分析することで、プログラムを適宜微調整し、収益の極大化をはかる。
- 【例】クレジットカード:莫大な量の取引データを解析することで、不正利用の検出精度を向上させる。
- 【例】カジノ:客の行動をトラッキングした膨大なデータの分析により、30分で5万円すった客は、怒ってしまい、カジノを離れる傾向が高いという仮説が導かれた。そこでリアルタイムで監視し、そのような客が現れたら、数名のウエイトレスが隣席に座って無料食事券を提供するなどの引き留め工作を行なうことにした。その結果、客一人当たりのカジノ滞留時間が増え、カジノの収益が向上した。
- 2.使えるデータはあるのか?
- 【例】おしぼり業者:各飲食店へおしぼりを毎日配達するが、曜日によって配達数が異なることが多い。おしぼり配達数の累積データは、おしぼり業者にとって価値は皆無に等しいが、おしぼり数の予測データという側面もあるので別業界にとっては宝の山の可能性がある。
- 【例】ウォルマート:Facebook上のソーシャルカレンダーアプリ「socialcalendar」を買収。誕生日などのパーソナルなビッグデータを活用し、ウォルマートでプレゼントを買いたくなるようなパーソナルな広告を提供することが考えられる。
- 【例】おしぼり業者:各飲食店へおしぼりを毎日配達するが、曜日によって配達数が異なることが多い。おしぼり配達数の累積データは、おしぼり業者にとって価値は皆無に等しいが、おしぼり数の予測データという側面もあるので別業界にとっては宝の山の可能性がある。
- 3.誰がやるの? できる人はいるの?
- データサイエンティスト:ビッグデータを分析し、仮説を提示。経営者とSEを繋ぐ役割。データ保有部門とデータ活用部門を繋ぐ役割。
- データサイエンティストは分析能力だけでなく、人脈や押しの強さ、仮説の引き出しをたくさん持つ人が向いている。いわゆる「お見合いおばさん」的な素養。
- 仮説が当たる確率は1000のうちの3つぐらいと考えておいた方がよい。
- 【例】大阪ガス:情報通信部にビジネスアナリシスセンターを設置。データサイエンティストがビッグデータを分析し、仮説をたてた上で、他部署へ様々な提案を行っている。
- データサイエンティスト:ビッグデータを分析し、仮説を提示。経営者とSEを繋ぐ役割。データ保有部門とデータ活用部門を繋ぐ役割。
- 4.どのように社内調整をするのか?
ビッグデータの具体的事例が興味深かったです。ただ、ビッグデータ分析から導き出される仮説のほとんどが役に立たないという事実は、どうなのかしらと感じました。そこで諦めるのではなく、仮説の精度を上げていく日々の研究や努力が大切なのではないでしょうか。
長くなったので6/19分のセミナーについては、別のエントリーで(公開する予定)。
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