XBRLのお勉強

※以前別の場所で書いた文章を備忘的に書き記しておきます。

【投稿年月日】2010-07-14 【ジャンル】独り言

 現在、IFRS(国際会計基準)について調べ物をしています。
 IFRSを採用すると財務諸表が大きく変わるようで、内容だけでなく財務諸表の名称も、貸借対照表が「財政状態計算書」に、損益計算書が「包括利益計算書」になります(キャッシュフロー計算書はそのまま)。日本においては上場企業が直接影響を受けますが、中小企業も融資や取引先、親会社の関係などで間接的に影響を受けるようになるかと思われます。

 そのIFRSで出てくるのがXBRLです。少し前からEDINETや東証において、財務諸表をXBRLデータでダウンロードできるようになったことは知っていたのですが、どうやらIFRSの流れのようです。その時もXBRLについて調べたのですが、XMLが苦手な私にとっては拒絶感が先立つためあえなく挫折。しかし、そうは言ってられないみたい。。

 と言うわけで、気合を入れてXBRLのお勉強をすることにしました。
 
 何から手をつけていいか分からなかったので、まずは動画を見ることに。公認会計士協会の下記ページが非常に分かりやすかったです。

ちょっと教えてXBRL
www.jicpa.or.jp/xbrl/

 自分なりに理解したXBRLとは、「決算書の数字の一つ一つにバーコードが組み込まれている」ということです。

 EDINETからダウンロードして実際に確認してみることにします。まず一部を抜粋。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<xbrli:xbrl xmlns:iso4217="http://www.xbrl.org/2003/iso4217">
<jpfr-t-cte:NetSales contextRef="Prior1YTDConsolidatedDuration" unitRef="JPY" decimals="-3">671899000</jpfr-t-cte:NetSales>
<jpfr-t-cte:NetSales contextRef="CurrentYTDConsolidatedDuration" unitRef="JPY" decimals="-3">617148000</jpfr-t-cte:NetSales>
</xbrli:xbrl>
 「NetSales」は売上高だと推測できます。「CurrentYTDConsolidatedDuration」は直近のもの、「Prior1YTDConsolidatedDuration」は一つ前のもの、また、「unitRef」が「JPY」というのは日本円というのも何となく分かります。
 「decimals」が「-3」というのが分からなかったので調べたところ、千円単位で表記することを意味するようです(※百万円単位ならば「-6」)。このことは金融庁が開示している下記ページに掲載されていました。

第1四半期に係る四半期報告書におけるXBRLデータの提出結果について
www.fsa.go.jp/search/20081021.html

 また、XBRLの最初の方には以下のような記述がありました。
<xbrli:context id="Prior1YTDConsolidatedDuration">
<xbrli:period>
<xbrli:startDate>2009-03-01</xbrli:startDate>
<xbrli:endDate>2009-05-31</xbrli:endDate>
</xbrli:period>
</xbrli:context>
<xbrli:context id="CurrentYTDConsolidatedDuration">
<xbrli:period>
<xbrli:startDate>2010-03-01</xbrli:startDate>
<xbrli:endDate>2010-05-31</xbrli:endDate>
</xbrli:period>
</xbrli:context>
 一つ前の事業年度(「Prior1YTDConsolidatedDuration」)は2009-03-01~2009-05-31、直近の事業年度(「CurrentYTDConsolidatedDuration」)は2010-03-01~2010-05-31ということが直感的に分かります。

 すなわち、例示したXBRLは、2009-03-01~2009-05-31の売上高は671,899千円、2010-03-01~2010-05-31の売上高は617,148千円ということになります。
 また、このXBRLに添付されているCSVファイルには以下のような記述があったので、会社名なども分かりました。
提出者,提出日,業種(提出者種別)コード,業種(提出者種別)名称,ファンドコード,ファンド名称,書類種別コード,書類種別名,書類管理番号
株式会社歌舞伎座,20100713,0440,娯楽業,,,14001,四半期報告書,S0006CCX
 XBRLの構造を完全に理解するには、まだまだのレベルですが、取り合えず概略をつかむことはできたかなって考えています。

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